パウエル議長証言2日目

12日の外為市場ではパウエルFRB議長の金融政策に関する半期議会証言(上院銀行委員会)の2日目で、質疑応答に注目が集まります。

パウエルFRB議長は1日目の下院証言で、世界経済が安定したため2019年に利下げを打ち止めたと述べました。
貿易の不透明性が解消しているが、新型肺炎の感染が世界経済の新たなリスクになりうるとし、成長見通しリスクが存続すると警告、雇用に関しても「最大雇用で勝利宣言はしない」としています。
実際、米雇用統計がポジティブサプライズとなったことに対し、労働省が発表したJOLT求人件数の12月分は予想外に減少し、2年ぶり低水準となっており、労働市場のスラックの存続や雇用がいったんピークをつけた可能性が示唆された形です。

石油輸出国機構(OPEC)も12日、新型肺炎の感染拡大が中国経済を抑制するとの見方から世界の需要見通しを引き下げました。

同時に、議長は「米国経済は非常に良好」「成長が継続できない理由はない」と米国経済に関して成長が継続する楽観的な見解を維持しています。
政策金利も現在「適切」との見方で、当面政策金利を据え置く可能性を示唆しました。

IMFが日銀に警告

IMFは日本に対して、コロナ・ウィルスの被害が拡大/長期化した場合、新たな景気減速リスクが出てきた。特に、日本への旅行者数の減少・観光・小売・貿易・投資面での影響を懸念していると述べ、日銀に対し、総括的な政策見直しを提言。

日銀は、インフレ目標2%達成の時間軸を、「長期」とすべきで、現在は2%に拘りすぎており、同時に楽観的すぎるため、この過度の根拠なき楽観は、日銀の信用性(クレディビリティー)を損なう事や、インフレ以外の金融市場の安定など他にターゲットを設定すべきだとも述べています。
他にも高齢化による社会保障費増加の財源として、消費税率を2030年までに15%へ引き上げることを提言

この事から、今後日銀がどのような反応をしめすかに注目が集まりそうです。

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