17日のNY為替市場では、ドル円は上値の重い展開となっており、104.55円付近まで下落する場面も見られました。
前日のFOMCを受けてドルに買い戻しが見られ、東京時間のドル円は105円台に戻していたものの、その水準を維持できずに戻り売りに押されています。
FOMC終了で調整も続かず
前日のFOMCは大方の予想通りであったこともあり、積み上がっていたドルショートを巻き戻すきっかけとなったみたいです。
しかし、先週からある程度、事前に巻き戻しの動きが出ていたことから、ドル買いは続いていません。
一方、米株に調整が入っており、それを受けた円高の動きがドル円を圧迫しています。
FOMCに市場はドル買いの反応を見せたものの、FOMCメンバーの17人中13人が2023年末までゼロ金利政策が続くと予想していました。
FRBが雇用とインフレが目標水準に達するまで低金利政策を継続するとの意志が示される中で、ドル高は続かないとの見方が強まっています。
そのような中で、一部からはドル円は100円までの下落の可能性も意識され始めているようではあります。
ユーロドルは下落続かず
ユーロドルはNY時間に入っても買い戻しが続き、1.18ドル台を回復しています。
前日のFOMCは大方の予想通りであったこともあり、積み上がっていたドルショートを巻き戻すきっかけとなりました。
しかし、ドル円と同じく先週からある程度、巻き戻しが出ていたこともありドル買いは続いていません。
ユーロロングの調整もある程度一服して来ているのかもしれません。
東京時間に一時1.1740ドル近辺まで値を落とし、強いサポートとなっていた1.17ドルを維持できるか注目されたが、いまのところ、その水準は維持されています。
ユーロ高に対するECBのけん制も警戒される中で8月以降、ユーロドルは上値を抑えられた動きが続いている。しかし、下向きの流れに変化した兆候までは見られません。
ユーロドルは重要な節目の1.20ドルには慎重なようだが、再び試しそうな雰囲気は維持されています。
ポンドドルは下に往って来いの展開
この日の英中銀金融政策委員会(MPC)は大方の予想通りに据え置きとなったものの、将来にマイナス金利の採用が正当化された場合に効果的に実施する方法を探る考えを示したことで、ポンドは一気に売りが強まりました。
英中銀はパンデミックはもちろんのこと、合意なき離脱のリスク、更には合意できたとしても、離脱そのものの英経済の影響を警戒しているものと思われます。
ただ、NY時間に入ってフォンデアライエン欧州委員長の「英国との合意はまだ可能と確信している」との発言が伝わり、ポンドは一気に買い戻しとなりました。
市場からは早期のマイナス金利採用には懐疑的で、少なくとも次回11月のMPCでのマイナス金利採用はないとの見方が有力となっています。
むしろ、現状の量的緩和を延長する可能性が高いと見ているようです。
現行の資産購入規模の上限は7450億ポンドだが、資産購入は2021年まで延長され、総額は8450億ポンドまで拡大すると見られているようです。