4日のニューヨーク市場では5日の休場を控えてのドル売りが観測されました。
アメリカの経済は依然強く、ISMが3日に発表した11月のISM製造業景況指数は59.3%と10月の57.7%から上昇、重要項目である新規受注や製造業の雇用も引き続き強い数字を示していました。
ダウは一時800ドル安を記録
現在の為替、株価の懸念材料は、米国市場の長短金利差の平坦化が懸念材料になっています。
長期金利と短期金利の利回り格差が2007年以降で最少を記録し、歴史的に長短金利差の逆転は、将来の景気後退入りを示唆するとみられており、利上げを続けるFRBによる金融政策の失敗への警戒感も根強く残っています。
長短金利差の平坦化、逆転に関してムニューシン米財務長官は、景気の先行きを示すものではないとし、あくまでGDPやインフレが重要な指標だと答えています。また、パウエル議長、クラリダ副議長とともにFOMCのなかでも影響直が強いとされるNY連銀のウィリアムズ総裁もリスクを認識しながらも、2019年に向けて、非常に強い向かい風があるとし、基本的見通しは依然非常にプラスで、さらなる暫定的な利上げは適切との見解を維持していることを明らかにしました。
ただ、今後の利上げに関しては、より指標の結果が重要視されることもあたらめて、確認した感じです。
米中は90日間の休戦、見通しは不透明
米中通商問題は協議開始のため、一時は楽観的な見方も広がりましたが、今後の状況は不透明であり、さらに米側の交渉が対中強硬派のライトハウザー通商代表部代表が中心になることから、悲観的な見方も広がり株安につながったとみられています。
貿易問題については中国の勢いをそぎ落としたいアメリカと、妥協しない中国とのぶつかり合いが今後の見通しをさらに不透明にしている要因で、どちらかが折れない限りはこの問題の解決には繋がらないと思われます。
中国の推し進める一路一体構想もアメリカが警戒していている件の一つで、アメリカのペンス副大統領は、「アメリカはオープンかつ公平で締め付ける帯や一方通行の路は提供しない、より良い選択肢を提供し友好国を借金の海で溺れさせない」と問題視しています
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