3日の外為市場では、米5月ADP雇用統計で民間の雇用が予想ほど減少しなかったほか、中国サービス業PMIの改善、ウイルスワクチン、治療薬開発の進展でリスク選好の動きが優勢となっています。
一方で、米国政府が中国航空の米国乗り入れ停止を発表するなど、米中対立激化が依然として相場の重しとなっているようです。
ISM非製造業景況指数は予想以上に改善
安全資産としてのドル買いが若干後退したものの、米国経済への見通しの改善期待がドルの下値を支えています。
ISMが3日発表した5月の非製造業総合指数は45.4と、市場予想の44.0を上回り、4月に付けた2009年3月以来、約11年ぶりの低水準からは改善したものの、景気拡大・縮小の節目となる50は依然下回りました。
企業が事業を再開する中でも再雇用のペースは遅く、新型コロナウイルスの危機からの持ち直しに何年もかかるとの見方を後押ししています。
サービス部門は米経済の3分の2以上を占めます。