ドル円は買い戻しの流れ

29日の為替市場でドル円はNY時間に入って買い戻しの動きが見られ、104.60円付近まで値を戻しています。
欧米で感染拡大が加速する中、景気の先行きに対する不透明感が強まり、加えて、来週の米大統領選に向けたリスクも意識される中で、市場はリスク回避の雰囲気を強めている様子です。

リスク回避のドル高・円高の中でドル円は下値抵抗として意識される104円割れを試す展開が見られました。
ただ、その水準ではショート勢の買い戻しが活発に出るほか、先ほどから始まった米株式市場がIT・ハイテク株を中心に買い戻されていることから、円高の動きが一服し、今度はドル高がドル円を押し上げているようです。
ただ、あくまでショートカバーの範囲であり、105円台回復を積極的に試そうという雰囲気までは今の所は至らなさそうです。

日本時間21時半に第3四半期の米GDPが発表され、前期比年率換算で33.1%の上昇と予想を上回る内容となりました。
個人消費が40%上昇し、第3四半期は企業の活動再開や雇用回復、政府の支援策、消費の回復が景気の追い風となった模様です。
パンデミック前の9割以上を回復した印象だが、市場の反応は鈍く、感染第3波が米国を襲う中で、すでに市場は第4四半期の動向に関心が集中しており、第3四半期の回復はさほど重要視していないみたいです。