来月の利下げを伺う展開

金曜日に発表された雇用統計では16万4000人増と、予想と一致しました。平均週間労働時間は約2年ぶりの低水準となり、雇用創出が底堅く推移する中でも賃金は上昇し、労働市場が健全な状態を維持していることが確認されました。

7月のFOMCをこなし、上昇したかに見えた相場ですが、1日にトランプ大統領が3000億ドル相当の中国製品に対して来月から10%の制裁関税を課す意向を発表したことを受け、中国政府は2日に報復措置に出る可能性を警告しました。

市場では今年の金利見通しは据え置きと合計50bp利下げが拮抗しており、2名が反対票を投じたことからFOMC内部でも意見が別れていることが伺い知れます。
金利据え置きと50bpの利下げで均衡を保っていた相場ですが、連銀関係者の間でも今回の利下げはやりすぎとの声も聞かれていたためと、思ったよりハト派な内容でなかったこと、長期金利が好調なのもあり上昇相場に転じていたのですが、懸念材料の先週から話し合われていた米中貿易交渉は上手くいかないと市場でも考えられえていて、いつトランプ大統領の発言がまたいつ来るかわからなかったため、楽観視するには時期尚早感もありました。
市場の噂ではトランプ大統領がFOMC直後に利下げ幅が小さすぎると批判を強めていましたが、米中対立を煽ることで、FOMCを追加利下げに追い込もうとしているんじゃないかとも言われています。
ちなみに、現在の為替の動きを左右する長期金利はトランプ大統領の発言により大幅下落しました。

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