政治情勢に影響を受けやすい月になりそうです

10月の世界的な株安は、単なるアノマリーだったのか、それともゴルディロックス相場の終わりなののか今後の動きに注目です。

株安が一時的なものであれば、再びリスクオンとなり新興国通貨も買われていくと思います。
ただ、これからも株価の下落が止まらないのであれば、リスクオフの局面となり再び円が買われていくかもしれません。
今後の流れを左右する重要なポイントは、米国の景気や物価指数になりそうです。
7〜9月の実質GDP成長率は前期比3.5%と前期に続き好調でした。
ただ7〜9月期は在庫投資が大幅に増えており、10月以降にそれが取り崩されるのであれば、景気の減速感が強まるかもしれません。

11月は政治情勢もポイントになります

6日のアメリカ中間選挙の結果を受けて、トランプ大統領の政権運営に変化が出るのか、中間選挙前の議員で議会が開催される、レームダック・セッション(米選挙後の議会。当選した議員が登院して審議会を開くのは来年の1月で、それまでの期間、落選した議員を含む議会のメンバーが、新たな法案・決議案を審議することは少ない)では、2019年度予算の残りの問題もあります。12月7日までに成立しなければ、また一部の政府機関閉鎖もありえます
11月30日から12月1日のG20首脳会談があり、その後の米中首脳会談で貿易問題に関してのなにかしらの進展がある可能性があります。

FOMCでは金利の据え置きが予想されます

11月7〜8日の米FOMCでは、金融政策の据え置きが予想されます
注目されるのは12月から来年にかけての緩やかな利上げが続けられるとの市場の予測に変化がないかという点に焦点が集まります
弱い経済指標が続き、景気減速感が続けば、利上げ観測の後退につながります。
利上げの打ち止め感が台頭するようなら、ドルはかなり大きな調整局面にさらされるかもしれません。
反対に、インフレが加速する兆候が見られ、FRBが金融政策の中立水準を超えての利上げを行うとの観測が強まった場合、市場金利の上昇を促して、米ドルの支援材料になりそうです。
ただ、財政赤字の拡大もあり、長期金利の上昇が急ピッチとなれば、悪い金利上昇と捉えられ、株価が調整色を強める可能性もあり、その場合はドルの下落要因となりそうです。

ブレグジットに向けての英国の政治情勢

ブレグジットの交渉に関して、10月下旬に議会に宛てた書簡で、ラーブ英EU離脱相は、EUとの合意が近い、11月21日がその時期になる、と表明。また、11月に入って、銀行分野で合意したとの報道が出るなど、合意成立への期待感は高まっているみたいです
11月の臨時EUサミット(予定)や12月13日の定例サミットで公式に合意が成立すれば、EU加盟各国の議会承認を経て19年3月29日に予定通りのソフトブレグジットとなる可能性があり、ポンドの買い要因となりそうです。
そのためには、メイ首相が強硬な離脱派を説得して合意内容を議会承認させる必要があり、仮に英国とEUが合意に達しても、英国内の強硬な離脱派がそれに同意するまでは楽観視できないのが現状です。

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