強いアメリカ強いドル

トランプ大統領が14日にニュースで発言した内容です

今こそ強いドルは最高だ
アメリカの金利は0%だ。歴史的にも、こういう事は初めてである
世界中の誰もが、ドルを持ちたくなる。それは、我々がドルと言う通貨を最強通貨にし続けているからだ
他の国が金利をマイナスにするのなら、アメリカもそうするべきだ
アメリカはマイナス金利にする必要性を、非常に強く感じている
第3四半期には、米経済はリバウンドする

膨大な赤字の債務の持続性。パンデミック後の経済支援目的で、アメリカだけでなく世界中の国が金融政策を緩和し、大規模な財政支出を断行しました。
今後のフォーカスは、この債務を返済するために、各国の競争力の有無と、債務返済能力があるか?ここに移ってきていると考えられています。

アメリカも年内に約4兆ドル規模の新規債務(国債)を発行しますので、世界の投資家や中銀が、米国債に対する魅力と信頼をなくさないよう、必死になってるのかもしれません。
そのため、「強いアメリカ=強いドル」という面を強調したと思われます。

パンデミックを受け、アメリカでは失業者数が増大し、経済は大きくマイナス化しています。
そういう厳しい状況の中では、「アメリカは特別、アメリカは(どんな危機があっても)例外的に頑張れる」ことを証明し、大統領選で強い大統領として再選を狙うということかもしれません。
そのためには、「我々のドルはこんなに強い。それはアメリカが特別に強い国だからである。」という売り込み手段に使えるために、強いドルの政策が今必要なのかもしれません。

ドル高容認でも米中問題が重しに

今後の世界情勢を考える上で、両国の対立が深まることは最も重要なマイナス要因となりそうです。
トランプ大統領は、新型コロナウイルス感染拡大の責任が中国にあると批判し、制裁関税の発動も辞さない構えです。
その背景には、新型コロナウイルスの感染拡大に関して、米世論が大きく対中批判に傾いていることがあります。
大統領再選を目指すトランプ氏にとって、対中強硬姿勢を示すことは大統領選を有利に進めるために必要不可欠のファクターになっています。
互いに経済を依存し合っている米中問題がこれ以上に拗れるとなると為替にも影響を及ぼすため、しばらくドルは買いにくいし売りにくい展開となりそうです。