世界各国貿易摩擦の深刻化懸念

31日のマーケットでは、世界貿易摩擦の深刻化懸念が広がり全面安の展開となっています。
アメリカは中国、欧州に加え、移民問題をめぐりメキシコに対して輸入品に5%の関税を課すとし、もし、メキシコが不法移民流入を阻止する対策をとらなければ最高で25%まで関税を引き上げる方針を表明しました。
トランプ大統領は自国にとって都合の悪いニュースはいつも、ニューヨークのマーケットクローズしてから発表するため、東京市場がもろ煽りを受け、全面安となっており、目先の下値だった2万1000円を破り、下落基調となっています。
日経平均は2万円割れが現実味を帯びてきた感じです。
一部の市場関係者からは、米中の貿易交渉が決裂すれば、日経平均は1万8000円まで下落するとまで見られており、株価は当面、下値を探る展開となりそうです。

米中貿易問題も悪化の傾向にあり、知的財産権の侵害を疑いトランプ政権は、ファーウェイを米国市場から排除した問題で、中国政府は契約に違反して供給を停止したり中国企業の合法的利益を大きく損なう行為をする外国企業などの一覧を作成する仕組みを整備していくと発表しました。
これにより、米グーグル、インテル、パナソニックなどにも影響が出ると懸念されています。

米国の長短金利差の逆転が加速

景気後退の可能性を示唆すると言われている3ヶ月物と10年物の利回りの格差は2007年6月以来の水準となっています。
米金利先物市場では9月の利下げを72%織り込んでいます。
FRBのクラリダ副議長は30日に講演で、経済が非常に良好でインフレ低下も一時的との見解を繰り返しました。また、2019年の経済も財政政策に支援され、順調な成長を予想している。金融安定リスクも上昇していないと指摘。FRBの金融政策は、李スックを監督していく中、現状で適切と見ており、経済に悲観的な市場に比べ、楽観的な見解を示しました。利下げの条件としては、2%以下のインフレが長期化し、世界経済や金融の展開から見通し下方リスクが具体化した場合と述べましたが、一部ではFOMCの利下げの選択肢が広がったとの見解も浮上しています。

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