６日発表された２月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月から２７万３０００人増と市場予想を上回り好調なペースを維持し、米経済の大きな押し上げ要因となりました。
１月も２７万３０００人増加し、２０１８年５月以来の大幅な伸びとなっています。
１９年１２月と２０年１月の雇用者数は合わせて８万５０００人分上方改定されました。
雇用統計は２月中旬に集計されて、新型ウイルスが米国で広がり始めたのは２月末だったため、統計は感染拡大の影響を完全には反映していないとみられていますが、今のところ労働市場に打撃を与えている兆しは見られません。
解雇率は低いままで、小企業とサービス業は好調なペースで採用しています。
それでも新型ウイルスによって向こう数カ月間は雇用の伸びが鈍化する見通しで、感染拡大を受け投資家も動揺しており、ＦＲＢの利下げにかかわらず株式などのリスク資産が売却され、米国債などの比較的安全な資産が買われています。
米１０年債利回りは１％を下回りました。
エコノミストは、新型ウイルスの経済への打撃を和らげるために財政出動が必要と分析しています。ただ景気後退を不安視するには時期尚早との見方も結構聞かれます。
米国では新型ウイルスで少なくとも１２人が死亡、感染者は１００人を超え、世界的には中国を中心に死者数が３０００人を超え、感染者は１０万人に迫っていて予断を許さない状況が続いています
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