米雇用統計のイベント通過
為替市場はジワジワとドル買いが強まっており、ユーロドルやポンドドルは戻り売りに押されています。
ドル円はドル売り・円売りの中で107円台半ばで膠着している状況です。
米雇用統計が予想以上に強い内容となったことで、発表直後の為替市場は素直にドル買いの反応が見られました。
その後、米株が大幅高で始まったこともあり、動きが一巡したあとは、今度はリスク選好のドル売りが出ています。
しかし、フロリダ州の新規感染者が6.4%増と伝わると、次第にリスク回避のドル買いが強まる展開となりました。
米株が伸び悩んでいるほか、米国債利回りや原油も急速に伸び悩み下げに転じています。
米雇用統計は励まされる内容となったものの、感染第2波への警戒感も根強く、市場に慎重さも散見されます。
ただ、この日の米雇用統計は予想以上に力強い内容となり、非農業部門雇用者数(NFP)は前月比480万人増加し、失業率は前月の13.3%から11.1%に改善しました。
前日のISM製造業景気指数も景気判断の分岐点である50を上回る強さを示し、足元の米経済指標は急速な改善を示している結果となります。
しかし、感染第2波の拡大が加速する中で、指標の改善が今後も続くかどうかに、市場は不透明感を感じている模様で、また、明日からアメリカは3連休ということもあり、投資家は様子見姿勢になっている面も否めない。連休中に更に感染が拡大するリスクも警戒されているようです。