昨晩発表されたFOMCでの政策金利発表では、市場の予想通りに0.25%の第二次予防的利下げが決定されました。
内容では2名が金利据え置きを主張したこと、FOMCメンバーの政策金利見通しでは2019年と2020年は追加利下げを見込んでいないことから、タカ派寄りと解釈されたことでドルは底堅い動きを見せています。
その後の会見でパウエル議長が、“経済が弱まれば、さらなる追加利下げが必要となる可能性。予想より早くバランスシートを拡大する可能性”を述べ、量的緩和第4弾に言及したことで、上値も抑えられています。
今回のFOMCを受け、各国が利下げに移行している中、FRBが今後利下げを行わない場合、各国との金利差はどんどん広がっていく一方となるため、ドルの動きには注目が集まりそうです。
アメリカとイランの地政学的リスク
トランプ大統領は18日に、サウジアラビア石油関連施設の攻撃に関し、イランが関与しているとみて、新たな制裁措置を48時間以内に発表すると表明しています。
具体的な内容には触れていませんが、非常に厳しいものになるとみられています。
また、イランに対して、何かしなければならないなら、躊躇わないと強調。
ただし、戦争という究極の選択肢に至らないものも数多くあるとも述べ、大規模な武力行使に改めて慎重姿勢を示しました。
主要なイベントを通過し、ドルが底堅く動いてはいますが、イラン情勢によってはいつドルが急落するかわからないため、警戒が必要となってきそうです。
日銀の金融政策決定会合
日銀は今回の会合では前回に引き続き金融緩和政策の現状維持をきめました。
長期金利の誘導目標を0%程度、短期政策金利をマイナス0.1%に据え置きです。
FOMCでの政策金利の引き下げから開けての日銀の対応は、久々の注目度の高い日銀の会合となりました。
前回の決定会合では金融緩和策を維持する一方で、公文書に“物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれるおそれが高まる場合には、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる”と新たに明記しました。
今回の公表分でも同じ表現で、予防的な追加緩和に備える姿勢を明確にしています。
黒田総裁は記者会見で、10月1日の消費増税に関しては現時点で消費税で大きく経済が影響を受けるとはみていないと指摘しました。その一方で特に海外経済の減速が続いていると表明し、リスクが従来より高まっているということから、次回の決定会合ではより注意深く検討する必要があると警戒レベルを高めました。
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