迷走する英議会

11日の株式市場では、中国は米国製自動車への関税引き下げに動くとの一部報道を受けて、ダウ先物、日経先物共に上昇しましたが、ドル円に関しては伸び悩み上値の重さを再確認させられた形となりました。

ユーロはイタリアの予算案まち

明日はコンテ伊首相とユンケル欧州委員長が2019年のイタリア予算案について話し合う予定です。
一部報道ではもし、イタリア政府が2019年の財政赤字をGDP比2.0%とするならば、それ以上の赤字是正の要求をEU側はしない可能性が高いと伝わりました。
一方で別の政府筋の話しとして、”コンテ首相は新たな財政赤字の目標値を提出しない可能性もあるようだ。連立政権を組んでいる五つ星運動と同盟のどちらも財政赤字のGDP比2.2%以下を拒否している”
とも伝わっています。

ポンドは一旦の買戻しへ

メイ首相とEU高官との会談が欧州時間の午後から予定される中、EU側からは離脱協定について再交渉せずとの発言が相次ぎました
コーヴェニーアイルランド外相がバックストップ条項(北アイルランドとアイルランドの間でEUと英国間で貿易の壁を設けないこと)について、EUが声明を出す可能性を示唆したことで、英議会が望んでいる”条項は恒久的ではないとのEU確約”への期待感からポンドは買われました。
他にもイギリスの8月から10月週平均賃金の予想を上回る上昇もあり、ポンド買いにつながっています。
ブレグジットの議会採決についての新たな日程は決まっていないのですが、EU側との折衝と、クリスマス休暇が近いことから、年明け以降にずれ込む可能性が高いです。
そうなった場合、今回同様に5日の集中審議と修正動議の採決が予定され、採決は最短でも1月中旬になりそうです。
下院採決を乗り切ったとしても、上下両院での離脱協定の法制化作業が待ち構えており、1~2か月程度はかかりそうな感じで、3月29日の協議期限まで残された期限はわずかとなってしまいました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です