3日の外為市場ではユーロ圏や英国の低調な経済指標を受けた欧州通貨売りが優勢となりドルを押し上げる形となりました。
米労働省が発表した3月雇用統計がネガティブサプライズとなったためいったん上値は抑制されたものの、依然底堅い展開となっています。
米3月雇用統計は悪化
米3月雇用統計は新型ウイルスの蔓延への対処で外出規制が発令される2週間前までの統計で、外出自粛を受けた小売り店の休業や製造業の製造停止の影響が完全に反映されないと見られていました。
しかし、3月非農業部門雇用者数は前月比‐70.1万人と2010年9月以来の減少で、減少幅は予想を大幅に上回り景気後退時の2009年3月来で最大を記録。失業率も4.4%と、2月3.5%から予想以上に上昇し2017年8月来で最高となっています。
外出自粛の影響が完全に反映されると見られる4月の失業率は10%−20%近くまで上昇する可能性が警告されていて、失業者は大恐慌時以上に増加すると警戒される。
トランプ大統領は4月末までの外出自粛を要請したが、万が一、新型ウイルスの蔓延が抑制されず、延期、長期化した場合は、中小企業の破綻や雇用者が増えることになりそうです。