リスク回避の動きが一段と高まっています

先週の経済の動きでは、米中貿易閣僚協議で期待に反して合意が成立せず、ほぼ90%合意していたとされる重要項目に関しても中国側が合意を撤回し、再交渉を申し出たため、米政府は2000億ドル規模の中国製品の関税を25%まで引き上げました。
ただ、協議が物別れに終わっただけでなく、両国の閣僚は交渉継続を約束し、次回は北京で閣僚協議の開催が提案されたことがプラス材料となり、金曜日のドルの買い戻しへとつながりました。

週末の米中貿易協議再開への期待感でのドルの買い戻しから一転

しかし本日、中国政府は報復措置を発表。600億ドル対米製品に対して現行5%の関税を25%に引き上げるとしました。
これを受けて米国政府も残り3000億ドル中国製品への関税を引き上げる可能性が高まりました。

経済の悪化懸念からFRBによる年内利下げの可能性も高まっています。
FRBの高官らは、関税が長期化した場合、見通しに影響するとしています

リスク回避のドル売りが加速

米中貿易戦争の懸念をうけ、ニューヨーク市場ではダウ平均が700ドル超まで下げ幅を拡大し、米10年債利回りが2.39%まで低下基調を強めた動きが重しとなり、ドル円は上値が思い状況が続いています。
ドル円のオプション市場では変動率が上昇し、リスク警戒感を受けたオプション買いがさらに加速し、年初来最大を記録した1月初旬以来の水準まで拡大しています。
ドル円では節目となる109円が意識され、若干の買い戻しの動きが見られます。
米国経済や雇用は依然強い状況が続いていますが、2019年は2018年から成長ペースの悪化が懸念されていました。
そんな中で米中協議が暗礁に乗り上げたためポジティブな進展がない限りはドル売り相場が続きそうです

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