本日の東京市場の株価は小幅な値動きで、先週下落したところの買いがはいったものの、対ドルに対して為替が円高に振れていたため、嫌気から下落へと転じました。
地政学リスクが高まりつつあります
ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領は27日に、サウジアラビアの記者殺害事件を巡り、事件の状況が十分解明された段階で、EUとして強調した制裁などの対応を目指すことで合意しました。
フランスにとっては武器輸出の重要なお得意さまであるため、制裁自体あまり乗り気ではないようで、EU全体でやるなら参加するって感じで落ち着きました。
ドイツはメルケル首相が、事件の全容が解明されるまで、武器輸出を凍結する方針を表明し、独仏の見解の違いが分かれました。
そのメルケル首相ですが、29日、2021年秋までの任期限りで引退する意向を固めました。
ドイツのメルケル首相、地方選挙惨敗
ドイツでは28日、西部ヘッセン州の州議会選挙が行われ、メルケル首相の率いるキリスト教民主同盟は第一党の座を維持しましたが、得票率は27%で13年の前回選挙から約11ポイント減り、過去約半世紀で最低水準に低迷しました。
4期目のメルケル首相は昨秋の総選挙後、半年間の難交渉の末に中道左派の社会民主党との連立政権樹立にこぎつけましたが、政権内は移民・難民政策などを巡る内輪もめが絶えず、今年14日の南部バイエルン州の州議会選でも連立与党2党が大敗。
メルケル氏の求心力低下が鮮明となっていました。
世界中が保護主義へと加速していく中、多くの国が集まるEUは現在、EU内の国々がどんどん不満を募らせていて難しいかじ取りが続いています。
EUが安定しない限りはユーロはどんどん売られていってしまいます。
イタリアも予算案の修正を求められていますが、現在の政権は、選挙公約の実現を優先するつもりみたいで、欧州委との対決姿勢を強めています。
欧州委が予算案を拒否するのは初めてのことなので、今後どのような影響を及ぼしていくのか、どのような落としどころを探っていくのか、注目されます。
コメントを残す