ドル円動かないですね。本日昼に110円一度タッチしたのですが110円台には本邦輸出の売りの層が厚く、109円台半ばにも買いのオーダーが控えているため、どちらのレンジを抜けるにも現在の材料では無理だったのかもしれません
米5月ISM非製造業景況指数は好調
23時に発表された米5月ISM非製造業景況指数は予想を1.1ポイント上回り、58.6でした。同時刻に発表した4月JOLT求人件数も669.8万件と、予想値の635万件を上回り過去最高を記録しドル買いにつながりました。
4回の利上げの期待値は上昇しているのですが、やはり通商政策、関税問題がネックになっていると思います。
日経は本日は小幅ながらも上昇しましたが、ダウ平均が積極的な買いにはつながらず、楽観視するには懸念材料も多く難しいところだと思います。
ECBの量的緩和縮小も達成困難に…
ECBが目標としている9月の量的緩和終了予定ですが、イタリアの政治的不安からの長期金利が急上昇するなど混乱が続き、今月のECB理事会で緩和終了か継続していくのかの判断をするかどうか、予想が分かれています。
市場の安定を優先して緩和終了を先延ばしにすれば、無責任な政治を助長してしまうリスクもあり難しい局面だと思います。現ECB総裁のドラギさんはイタリア出身でマッタレッラ大統領とも緊密に連絡を取るイタリア政局の当事者でもあります。判断の次回先延ばしはハト派とみられるためユーロ売りにつながりやすいですが、市場では先延ばしでの判断が若干多い感じですでにユーロでの織り込みを始めているとみられます。
緩和縮小を先送りすると、債券の大量購入によってイタリアのポピュリズム政権の財政拡張を事実上下支えしてしまうことで、市場が荒れれば最後はECBが救ってくれるという誤ったメッセージが浸透すれば、財政規律がさらに緩むとドイツなどのタカ派(金融引き締め派)は危機感を強めています。
承認されたされたイタリアの連立政権ですが、今月のEU難民問題担当閣僚会合に閣僚を派遣しないとし、EU共通政策に反対し、難民受け入れ要件を厳格化して難民を送還すると表明しました。
ECBに対してもイタリア国債買い入れ額も少ないとクレームをつけています。
この政権は現時点では政権を発足できただけでリスク回避とされましたが、もともとポピュリズムと極右政権の連立でEUに対して何かしらマイナス的な要因になりそうなため、注意していきたいです。
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