FRBの利下げ観測や、6月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数の低下、アメリカ・イラン軍事衝突への警戒感からリスク回避の円買いへと流れていたドル円ですが、米10年債利回りが一時2.05%台まで反発したことでドルの買い戻しの流れとなっています。
米国とイランの地政学リスクは、イランが米無人機を撃墜したことに関連し、トランプ大統領は、われわれは我慢しないなどと、対抗する姿勢を示したことで両国の対立が深まるとの懸念が広がりました。
その後、トランプ大統領はイランへの攻撃を容認した後、撤回したとの報道もあり、警戒感から円への買いが強まりやすくなっています。
20日のニューヨーク市場でも、原油先物が大幅高となっており、中東情勢をめぐり緊張状態が続きそうです。
現時点でトランプ大統領はG20に参加する見込みではありますが、もし中東情勢が一段と悪化した場合には欠席の可能性もあるとの見方も少なくありません。
その際、対中関税の引き上げについては当面先送りされそうですが、米中貿易戦争の早期解消への期待は後退し、主要国の株式は下落する可能性があるとみられており、状況的に一段と世界経済の先行きは厳しいものとなりそうです。
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