9日のNY市場はリスク回避の雰囲気が強まる中で、為替市場はドル買い戻しの動きが優勢となっています。
米株に戻り売りが強まっており、ダウ平均は一時500ドル超下落する場面もみられました。
米国債利回りも低下する中、為替市場はリスク回避のドル買いが強まっている感じです。
新型コロナウイルスの第二波の影響
フロリダやアリゾナでの感染第2波の拡大が続いており、動向には敏感になっているみたいです。
フロリダ州の死者と入院者数は過去最高となっていて、全米の1日の新規感染者数は6万2000人を超えるなど悪化が続いており、期待ほどの景気回復は見られないのではとの不安も根強くあります。
米新規失業保険申請件数の発表
米労働省が発表した週次新規失業保険申請件数は前週比9.9万件減の131.4万件と前回141.3万件から予想以上に減少しました。
申請件数の鈍化は続いているもののペースは緩んではいます。
ただ、雇用に関しては先週の米雇用統計が前回に引き続き予想外の強さだったことから、市場も楽観的にみているように取れます。
指標自体への反応は限定的ではありました。
そのような中でドル円は107円台前半での上下動に終始。序盤はドル売りが優勢となり、107.10円近辺まで値を落としたものの、次第にドル買いが優勢となり、107.30円近辺に戻す展開が見られています。
ただ、狭い範囲での膠着相場は続いており、次の展開を見極めたい雰囲気に特に変化はない感じです。
ユーロドルも戻り売りに押されています。
東京時間には1.1370ドル近辺まで上昇していたが、NY時間に入って1.12ドル台に値を落とす展開。1.13ドル台半ばから1.14ドルにかけての上値抵抗は強いと見られていたが、その通りの展開が見られます。
本日はその他にもユーロ圏財務相会合(ユーログループ)が開催され、先月退任を表明したセンテーノ議長の後任にアイルランドのドナフー財務相が選任されました。
特にユーロの反応は限定的となっていますが、ブレグジット の延長を支持するドナフー氏が選任されたことにより、長期的にはユーロにとってはネガティブ材料になるとの指摘も一部からは出ています。
会見では、「喫緊の最優先事項は、ユーロ圏の回復構築に関する共通の方法を検討することにある」と述べました。