ドルは米中関連、ポンドはブレグジット

本日の為替市場では、9日から10日の米中次官級貿易協議で進展がなかったとの報道で107円台前半まで下落しました。その後、協議は予定どおり、トランプ政権は一部米企業にファーウェイへの供給を許可などの報道が伝わると再び上昇。107.7まで上昇しボラティリティの激しい動きとなりました。

ニューヨークの株価やドルの動きも、米中関連のヘッドラインニュースに振り回される動きは続きそうです。ポジティブな内容やネガティブな内容が錯綜し、市場では疲れもあり手控え感が強まってきていますが、報道内容を受けての上下動は未だに続きそうです。
取引量が少ない上下動で、明確なトレンドを形成するとは考えにくく、急なトレンドの転換リスクがあるため、あまり長時間ポジションを持ちにくい状況が続いています。

ブレグジットの合意なき離脱、21日には銀行が対策も

ブレグジットの期限は31日ですが、先月会議で可決された法律に基づくと、17日のEU首脳会議で英政府が離脱協定に合意できない場合、ジョンソン首相は19日までに離脱延期を要請することが義務付けられています。
つまりジョンソン首相が19日までに離脱延期要請するのを拒否し、合意なき離脱が最も現実的なシナリオとなった場合、その後、最初の営業日となる21日に市場や投資家がこうした事態に対策する日となりそうです。
英国の金融サービス業にとってはEUは最大の輸出市場で、合意なき離脱となれば一部の国境をまたぐ事業に支障が生じます。
結局は離脱延期が要請されるなら内閣は総辞職。合意なき離脱が強行されれば議会の紛糾や法廷闘争が予想され、どちらにしても投資家を不安にさせる内容であるだろうとの声が聞かれます。

ポンドは依然ほぼ取引レンジ内にとどまっており、市場は合意なき離脱が起きる確率を50%未満と見込んでいます。
またオプション市場にいまのところパニックの気配は見えず、予想変動率は落ち着いています。

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