ドイツ連邦憲法裁判所は5日、欧州中央銀行(ECB)の債券購入プログラムについて継続は可能だとしつつ、複数の懸念事項があるため3カ月以内に政策が適法である根拠を示す必要があるとの判断を下しました。
憲法裁の判断はECBの危機対応にハードルを設けることになるが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は判断の対象外と明示したことから最終的な影響は抑えられるとみられています。
INGドイツのチーフエコノミストは「端的に言えば、ドイツ連邦憲法裁は財政ファイナンスを禁じる規則の違反は認めなかったが、ドイツ政府と議会はECBの決定に異議を申し立てるべきだったということだ」とツイッターで指摘しました。
ドイツ連邦銀行(中央銀行)の報道官は今すぐにはコメントできないとしています。
ドイツでは連銀によるユーロ圏各国の国債購入を巡り、実質的にドイツ国民の税金で南欧の重債務国を救済することになるとの不満が強かったりします。
EU内での格差も今回の被害も国によって大きく違い、対策のできてなかった国を果たして自分たちの税金を使ってまで救済する意味があるのかと益々反発が強まりそうです。
最近国際的にもグローバリズムよりナショナリズムが強くなっている傾向が見られますが、このコロナショックが治まった時EU内はどのようになるのか、また、イギリスのブレグジットは同意を得ずに交渉決裂するのかまだまだ問題は山積みのようです。