3月31日に統一地方選挙を控えるトルコで28日、為替や株価が急落しました。
トルコの通貨であるトルコリラ売りに歯止めをかけることを狙ったトルコ当局の介入策が裏目にでて、投資家のあいだで株式や債券を手放す動きが広がったみたいです。
トルコは中東最大の経済規模をもち、経済が不安定になった場合、ヨーロッパやアメリカなど、各国に影響が及ぼされると考えられます。
最近は安定してきたと思われていたトルコ市場ですが、新たな混乱は実体経済にも影響されます
昨年8月に米国との対立を理由にリラは一時、年初日で半値近くに急落し、通貨安は20%超のインフレをもたらし、輸入物価の上昇は生活を圧迫しています。
トルコの統一地方選挙の結果が示す事
今回の統一地方選挙は、エルドアン大統領の信任投票の意味合いとなってきそうです。
エルドアン大統領は2003年の首相就任以来、16年に渡り、国政トップの座にいます。
大統領の長期就任は、政治の安定や経済成長をもたらしてきました。
大統領は今回のリラ急落について、外国人投資家の責任を強調し、思い代償を払うことになると警告しました。
昨年の通貨危機では、大統領による金融政策への介入が、利上げなどの対応を遅らせた一因とされています。
トルコが経済成長を続けるには、海外資金が必要ですが、大統領による市場への介入や敵対的な姿勢は投資家のトルコ離れを加速させる可能性があります。
現在では、世界的な景気減速感が強まり、リスク回避の動きが新興国に見られ始めています。
トルコリラからの流れが新たなリスクの火種になるかどうか、統一地方選挙の結果も注視していきたいです。
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