今週に入り、米ドル円について、米景気再加速の兆候が見られており、4月17日に発表されるベージュブックなどで行きすぎた利下げ観測が修正されるようなら現在のレンジ状態から上抜けするかもしれません。
逆に、4月15〜16日の日米通商協議などでトランプ政権の保護主義的スタンスが嫌気されれば、下落の可能性もあります。
利下げの可能性に初めて言及したFOMC議事録
3月に開催されたFOMCの議事録では、数人の参加者は、適切な政策金利のレンジは今後のデータ次第でいずれの方向へもシフトしうると指摘したとあり、間接的ながら利下げへの可能性に初めて言及がありました。
ただ、景気の先行きについては楽観的で、参加者は今後数年間は持続的な景気拡大、力強い労働市場、2%付近のインフレ率が最も起こりうるシナリオだとの見方を維持したとあります。
ほとんどの参加者は、景気は2018年に比べてペースダウンすると予想しつつも、今年1〜3月期の景気の弱さは一時的なものだと考えていました。
議事録での結論は、過半数の参加者は、年末まで政策金利を変更しない事が正当化される可能性が高いと予想したみたいで、FOMC以降の経済指標は3月の雇用統計をはじめ良好なものが増えており、現状では年内据え置きの可能性が高そうです。
先週末の段階での市場が織り込む確率は年内利下げが49.9%で、年内据え置きが40.1%、年内利上げが0%です。
市場の利下げ観測は若干行きすぎとも考えられ、それが修正されるならば市場金利の上昇を通じて米ドルがサポートされそうです。
今後の経済データが悪いと利下げの可能性も再び浮上してくるため経済指標への注意は必要になってきそうです。
オージードルは上昇へ
RBAは4月2日の会合時の声明で、理事会は経済の持続的な成長を支え、長期的にインフレ目的を達成するため、動向を監視し、金融政策を設定していくとの文言を最終段階に追加しました。
市場では政策スタンスが中立から緩和方向へとシフトするシグナルと解釈し、利下げ観測が高まりました。
4月16日にRBA議事録、18日に3月の雇用統計が発表されます。
議事録ではRBAの政策スタンスがのシフトを感じさせるないようにならず、また雇用統計も堅調な結果になれば利下げ観測は後退すると見られています。
RBAの利下げ観測の後退は、豪ドルの上昇要因となります。
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