先週の為替相場はADP雇用統計やISM非製造業など重要指標の冴えない結果が続き、景気後退懸念が意識されると債券買いドル売りは継続しドル円は一時106円50割れまで下落しました。
ISM製造業景況指数は景気後退から脱した2009年6月以降10年ぶり低水準で、非製造業景況指数が3年ぶりの低水準に落ち込み、一時米国経済が12カ月以内に景気後退入りするのではとの懸念が強まりました。
その後10月FOMCでの利下げ期待が高まる中、米9月雇用統計の結果では引き続き堅調な労働市場が示され、消費が今後も成長を支えていくことが可能と安心感が広がりました。
米株が下げ止まった事もドル買いの要因となり、ドル円も106円台後半まで反発。107円台挟みで方向感に欠ける展開となりました。
しかし、成長がピークに比べて減速していることに変わりはなく、年内あと1、2回の追加緩和が必要との見方が強まりつつありドルの上値を抑制しています。
今週の予想は、10日、11日に米中貿易閣僚級協議が再開されます。トランプ大統領やクドロー国家経済会議(NEC)委員長はムードも改善し、ポジティブサプライズもありうると言及し期待感も強いですが、一部報道によると中国高官らはトランプ大統領が進めている広範な貿易協議での合意に一段と消極的になっているといわれています。交渉を指揮する劉鶴副首相は中国側の提案に中国の産業政策または、政府の補助金の改革公約は含まないとして、先行きは不透明です
協議が破断した場合は、15日から追加関税が発動され、世界経済、米国経済の成長をさらに抑制することが懸念されています
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