1日のアメリカ市場では長期金利が3年10ヶ月ぶりの高値をつけました。
ISMや雇用統計など経済指標がよくインフレの方向に向かっていると判断されたためです。
ただ、この長期金利、仮想通貨と並んで現在バブルだと言われています。金利上昇の理由はこれだけではなく、
中国の米国債見直しの報道や、財政赤字などの国債需要の悪化も背景にあり、あまりいい意味での金利の上昇ではない面もあったりします。
なので、長期金利上がっているのに米ドルが上がらないのもその要素があるからなのかもしれません。
FOMCでは金利の据え置き
先週行われたFOMCでは金融政策の据え置きが決定されました。声明文の内容も、景気、物価もよく更なる利上げが正当化されるとタカ派の発言を受け、3月の利上げに向けて為替市場でも織り込み始めました。
現在、短期トレンドは上昇していますが、先週末はニューヨークダウも大幅な下落で為替市場は綱引き状態になっています。
利上げについては市場では3月、6月、12月に利上げされるとの見方が有力です。ただ、今後の経済情勢によりもし4回目の利上げが意識されるとドルはさらに上昇する要因になりそうです。
GDPは若干の弱目
昨年の10月から12月期のGDPの伸び率は市場の予想値を若干下回る結果になりました。
原因は減税による増益を狙った企業の在庫投資によって輸入が急増したためとみられています。
その結果、輸入や在庫投資等を除いた民間の最終需要は高い伸び率でした
トランプ大統領の一般教書演説
トランプ大統領は昨年度発表したように1.5兆ドル規模のインフラ投資を議会に要請しました。
この先2月8日にもつなぎ予算が切れ、共和党と民主党対立が強まっている中、新たなる借金を作ってくるトランプ大統領。予算はどこから持ってくるのか、共和党の中にもこれ以上の借金には賛成できない議員もちらほら出てきているので、予算審議での造反者も出そうな感じです。
トランプ大統領は2月の上旬にも2019年度の予算教書を発表するつもりみたいですが、財政赤字の拡大は懸念材料です
2月6から8日には国債入札がありますが、入札が不調に終われば長期金利がまた上昇する可能性があるので注意が必要です。
日銀は必死で金融緩和
日銀では金融緩和継続を決定しました。黒田総裁も出口は考えていないと何度も何度も繰り返しています。
先週も国債入札のオペを増額して、これ以上の円高に舵を取らないように必死に動いています。
ただ、日本経済、数字上は良くて、先週もダボス会議で黒田総裁が日本経済が良いことをアピールしてしまい、海外の投資家はそれを受けて、そろそろ日本も出口に向かうのかと円買いの方向に向かいました。
現在世界中で緩和縮小が行われている中、投資家の人たちは次の緩和縮小を行う通貨をいち早く見つけようと必死に動いています。
結果、オージーやユーロなど、緩和縮小しないって言っているのに景気がいいので緩和縮小の期待値でその通貨を買い占めるという流れになってしまった感じです。
ドル円の日足のチャートを見れば中長期のトレンドのレンジ相場そろそろ底値圏です。
いつ反発するかわからないので、動きには注意してください。
コメントを残す