10月1日に発表された9月のISM製造業景況指数が予想外にも8月に続き2ヶ月連速で活動の縮小を示す50を割り込み10年ぶりの低水準に落ち込みました。
製造業の低迷は世界的な傾向で、ユーロ圏、中国はもちろん韓国、インドネシア、南アフリカ、イタリア、イギリスの製造業PMIは軒並み50を割り込んでおり、世界経済が景気後退するとの警戒が強まりました。
今回の結果を受けて、米金利先物市場では10月の利下げ確率が上昇し、70%近く織り込みました。
ただ、景気減速や中銀の金融緩和は世界各国でも同じ流れになっていて、米ドルだけが売られる展開になるとも考えにくいところです。
ジョンソン首相はEUに代替策提示へ
ジョンソン英首相は2日、EU離脱協定案の最終的な代替案を表明し、EU側が譲歩しなければ今月末の期日に合意なき離脱すると言明しました。
ジョンソン首相は与党保守党の党大会で演説し、双方が妥協できる建設的かつ妥当な提案を提示すると語りました。
さらに新提案が受け入れられなければ、合意なき離脱に踏み切ることも強調し、何が起ころうと、英国は今月末にEUから離脱するとし、強硬路線を堅持しました。
新提案の詳細には踏み込まなかったものの、離脱交渉の争点であるアイルランド国境問題のバックストップをめぐっては、英国とアイルランドの国境もしくは近辺にチェックポイントを設けることはないと述べています。
この新提案に対してEU側の反応は比較的冷ややかで、ドイツとフランス政府は提案の詳細を待つとしています。
今回の保守党党大会では、保守党員の半数以上は10月末までの離脱を、ジョンソン首相が約束を果たせるとは考えていないとの意見も聞かれ、議会でも、合意が得られなければEU離脱を延期するよう主要に求める法案が可決されていて、強行するというジョンソン首相の戦略はうまくいきそうにないというのが、イギリス議会では多数意見とはなっていますが、今後の展開はどう転ぶか未知数な感じです。
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