FRBがベージュブックを公開

米小売売上高は最悪の数値

米商務省が15日発表した3月の小売売上高は前月比8.7%減と、調査を開始した1992年以来の大幅なマイナスとなりました。
新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため事業閉鎖が強制される中、広範なモノの需要が抑制された形です。
市場予想は8.0%減。
小売売上高統計を集計している商務省の国勢調査局は「事業運営を制限または停止している企業は多いが、今回発表した統計の推計値は公表基準を満たしている」との発言もありながらも、一方で米国の経済指標が空前の悪い結果になることは織り込まれつつある感じです。
大規模な財政・金融支援に加えて、経済活動が再開すれば成長の反動も期待できるますが、危機前の水準に回復できるかどうかが大きな課題となってきそうです。

米経済の急激な縮小

米連邦準備制度理事会(FRB)が15日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、新型コロナウイルス感染が全米に拡大する中、米経済は萎縮した状態に入ったとの内容でした。

今回のベージュブックは6日までに12地区連銀が集めた情報を基に作成され、「新型コロナ感染症のパンデミックの結果、経済活動は米国の全ての地域において急激かつ突如として縮小した」と記述。
「全ての地区連銀は、聞き取りに応じた企業の見通しがかなり不透明であるとし、その大半が今後数カ月の間に状況が悪化するとの見通しを示したと報告した」との内容で、見通しはかなり不透明。
今後数カ月、さらなる雇用削減が必要となる可能性にも言及されていて、アメリカ経済の一段の悪化を示す結果となりました。