ポンドは上昇

8日の外為市場では英国がウイルスパンデミック救済策を発表したことを好感したポンド高へと繋がりました。
米国でのウイルス感染拡大、米中対立激化がリスクとなりそうです。

英国のスナック財務相はウイルスパンデミックで損傷した景気回復を一段と支援するため300億ポンドの新財政策を発表。
大規模な失業を回避すべく、企業が解雇を2021年まで回避することを促す政策が柱となります。
特に住宅、建設、ホスピタリティ産業に的が絞られました。
ただ、この件に関してのポンドも買いの反応が見られたものの、それ自体への反応は一時的に留まりました。
一部からは今回の景気刺激策はポンドを押し上げるには不十分で、規模は予想よりもやや大きいものの、これらの対策が成長見通しを大幅に変更させることはないとしています。

一方で、欧州連合(EU)は来週予定されているサミットで、予算とパンデミック復興基金で速やかに合意する可能性は低いと見られており上昇も限定的だと考えられます。
また、ドイツのメルケル首相は英国との交渉には限界があり、ノーディールの準備をする必要があると否定的な見解を示していることも欧州通貨の上値を抑制しています。
ジョンソン英首相もメルケル首相との会談で、英国がEUとの通商協定なく離脱の用意があるとしており、以前ブレグジット 問題に関しては警戒が必要そうです。