25日のニューヨーク市場では、トランプ大統領への弾劾裁判への脅威が後退。確率は一時上昇したものの、それでも50%以下で、決定的な決め手となる証拠がない中での弾劾調査開始発表は政治的なリスクとの見方もあります。
ペロシ下院議員は、24日にトランプ大統領への弾劾裁判を開始したと正式発表しましたが、下院での支持票は商人に必要となる3分の2には届かず、一部の委員会ではすでに弾劾調査は始まっているため、状況が急激に変わったわけではないとの見方で相場の限定的でした。
また、発表されたトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との通話記録概要で、トランプ大統領がバイデン氏に関して政権側との協力をウクライナに求めたことが明らかになると、円買いドル売りで反応し、一時的は下落しましたが反応は限定的で、市場関係者も、通話記録を公開したことで大統領弾劾の確率が低下したとの声が聞かれました。
日経平均は底堅い動き
EUの経済状況が悪化し、欧州株が下落。この流れから米国株式市場も軟調な動きでスタートした週明けですが、25日には米中双方が先週の実務者レベルの交渉は建設的であったとしたことで10月初めに予定されている閣僚級通商協議への期待が下支えとなり、ダウ平均株価は下落から一転、上昇へと転じました。
日経平均も今週は中間期末を迎えて配当権利取りのニーズもあり、底堅く動きそうです。
期末もあって、様子見姿勢が強まり身動きが取りにくい相場となりそうです。
ドル円は買い物しの流れへ
ドル円相場は107円付近まで下落したものの、底値付近では海外投機筋のドルの買い戻しが広まりました。
海外勢の間では、日銀の追加緩和に対する期待が根強く、ドルが下がりにくい状況になっているみたいです。
ただ、米経済の減速懸念やトランプ大統領の弾劾裁判の行方、中東問題など、上値も抑えられている状況です。
日銀の黒田総裁は24日に、記者会見し、次回会合で追加緩和に踏み切る可能性について予断を持っていないと繰り返しつつ、全体としてリスクは高まっているだけに、従来より緩和に向けて前向きになっている姿勢は変わってないと語りました。
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