今週予定されている注目イベントは多くはなく、しかし、過去最長となったアメリカの政府閉鎖の解消や、ブレグジット問題の進展など、実現すればポジティブな影響がある問題もあります。
この問題は反対にこう着が続けば市場のリスクオフも強まるかもしれず、警戒すべき案件となります。
政府閉鎖は過去最長を更新
アメリカの政府閉鎖はついに4週目を迎えました。
各省庁の予備費も底を付いてきて、連邦職員の家系財務の悪化、民間企業への波及などから、日毎にダメージが蓄積され、赤字額もどんどんと増えていっています。
そうした状況もあって、FRBの中でも最もタカ派だったカンザスシティ連銀総裁も追加利上げに慎重な姿勢を見せ始め、早期の追加利上げを求める声はなくなったと言えます。
先週の段階で、2019年の政策金利の年内据え置き確率は72.5%、利上げ率は19.7%、利下げの確率は7.7%になっています。
年内据置を市場は織り込んで行っていて、さらには利下げとの見方も出始めました。
米ドルの方向性は、景況からの利上げか、もしくは利下げか、市場での判断が動きを左右しそうです。
ポンドの動きはブレグジット次第
15日の英国議会では、ブレグジット協定案が大差での秘訣となりました。
16日の不信任案の否決により続投が決まったメイ首相ですが、17日には超党派での代替案協議を開始し、21日に協定案の代替案を提示、代替案の採決は29日に下院で行われる見通しです。
代替案の否決に備えて複数の与野党関係者が3月29日の離脱日の延期の動議を出す準備を進めているみたいで、EU内でも、代替案が否決されれば世界経済に混乱をもたらす可能性が高いとされる合意なき離脱の恐れが高まるため、離脱日の延期を容認する意見も出てきています。
ただ、EU側は再交渉には応じない姿勢で、離脱日を延期したとしても、与野党議員の批判が集中する安全策の解決に繋がるかは不透明です。
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