長期に渡るリスクオフ相場

16日の外為市場では景気の低迷長期化を懸念しドルの上値が限定的となっています。
トランプ政権は16日、新型ウイルスの感染拡大ペースが安定したことに伴い、経済活動の再開計画を発表する見通しで期待感からドルを下支えする動きとなりそうです。

ドイツのメルケル首相は15日に、速くて20日から中小企業の営業再開し徐々に活動を再開する計画を発表しています。
ただし、大規模イベントなどは少なくとも8月まで禁止するほか、社会距離戦略を継続する方針も表明しています。

米国経済指標の結果で新型ウイルスによる経済封鎖の影響が明らかになりつつあり、米国の最新4月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は‐56.6と過去最低となりました。
NY連銀製造業に続き地区製造業の過去最大の落ち込みが目立ち、また、新規失業保険申請件数も524.5万件と、依然500万件台で4週で2200万件と、歴史的にも異常な状況が継続しています。
封鎖が長引けばさらに失業者が増加する可能性もあり経済の悪化は避けられない様子です。

当初期待されていたV字型回復の可能性は大きく低下。経済が正常化するのは2021年以降と、景気の低迷が長引くとの悲観的見通しが台頭しつつあります。