8日の為替市場では、今週予定されている米中貿易閣僚級協議の先行きが懸念となり、ドル円の重石となりました。
中国は、米国によるウイグルん問題を巡る中国企業の禁輸措置に対して、内政干渉だと批判したほか、中華系の報道では、米中通商交渉でワシントンに滞在している中国代表団が、滞在を短縮する計画をしているとも報じられ、米中対立への懸念が急速に高まり、市場ではリスクオフムードとなりました。
今回の米中貿易交渉の先行き懸念が重石となり、株安や米長期金利の低下とともに売りが進んだほか、クロス円の下落につられた面もあり、106.81まで値を下げました。
離脱期限まであと3週間となったブレグジットの行方
イギリスのジョンソン首相が今月示した離脱協定案の最終案に対するEUの反応は冷ややかで、外交筋からは、協議は続いているが10月末までに合意が成立する可能性は低いとの声が出ています。
アイルランドのバラッカー首相は協議を望んでおらず、マクロン大統領や、メルケル首相もアイルランドが交渉に応じる意向を示さない限り、イギリスの提案についてEUに協議を促す可能性は低いと見られています。
イギリスで刊行されている雑誌の内容にも、首相官邸筋はEUが英国を残留させようとすれば、防衛・安全保障の協力に影響が及ぶと明言しています。
10月19日にまでに離脱協定案が議会で承認されず、合意なき離脱も承認されなかった場合、ジョンソン首相はEUに離脱延期を申し入れなければならないのですが、ジョンソン首相は合意の有無にかかわらず10月末に離脱する姿勢を崩してはいない感じです。
首相官邸筋は、政権が延期を阻止する可能性があるが、もし延期を強いられたら、即時の合意なき離脱を訴えて選挙を戦うとの考えです。
EUが離脱延期を支持すれば、英政府は国内政治への敵対的介入をみなし国民の半分以上が我々に賛同するだろうと述べました。
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