株は上昇、為替は下落

米大統領選は予想外の大接戦となりましたが、民主党のバイデン候補が次期大統領に就任しそうな情勢です。
トランプ陣営からは投開票への疑念が示され、最高裁への上訴など法的措置を検討しており法廷闘争のリスクが強まっています。

一方で、議会選挙の開票も続いており、民主党は下院では過半数確保がほぼ確実な情勢だが、上院は拮抗していいます。
微妙なラインではあるが、現段階では共和党が過半数を維持しそうな情勢です。
市場の一部が期待していたホワイトハウスも議会も民主党圧勝という予想でしたが、なかなか思うようにはいかないようです。

ただ、市場は比較的落ち着いた対応となっており、大胆な財政出動は容易に打ち出せない不安はあるものの、それでもある程度の規模は打ち出されるとの楽観的な見方や、米国債の供給増や財政赤字への懸念が後退しており、このところ上昇が強まっていた米国債利回りが急速に戻しています。
イールドカーブも急速にフラット化しており、それがドルを圧迫しているとの指摘も聞かれます。

米大統領選を通過して米株式市場も買い戻しを強めるなどリスク選好の雰囲気は温存されておりドルを圧迫。
加えて、イールドカーブの急速なフラット化もドルを圧迫。複数の圧力がドルの上昇の重石になっていそうな感じではあります。