世界経済の先行き不安

1日の外為市場ではメーデーで欧州のほとんどが休場となり参加者が限定的となる中、新型ウイルスパンデミックの影響でFRBが当面大規模緩和を維持するとの思惑にドルが続落しています。
また、ウイルスの発生や対応などで透明性が欠如していたとしてトランプ政権が中国を避難しており、米中関係が悪化。対中関税が拡大される可能性が浮上しています。

米ISM製造業景気指数は11年ぶりの低水準

ISMが1日公表した4月の製造業景気指数は41.5と、前月の49.1から低下し、2009年4月以来の低水準を付ける結果となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大で供給網が阻害されたことが重しとなり、米経済が深刻な景気後退(リセッション)に陥りつつあることが裏付けられた形です。
ただ、入荷遅延指数が76.0と、前月の65.0から上昇したことで、製造業景気指数は予想の36.9ほどは低下せず、指数は50が景気拡大・縮小の節目となります。

供給業者の納入にかかる時間が伸びることは、通常の状況下では消費者の需要増を反映していることが多く、経済にはプラス要因となります。
ただ、新型ウイルス感染拡大抑制に向けロックダウンなどの措置が実施されている現在のような状況下では、むしろ供給難が反映されている公算が大きい事もあります。