16日の為替相場では、ユーロドルは伸び悩む動きを見せているものの、本日は買い戻しが優勢となっています。
ワクチン開発への期待が復活していて、市場にはリスク選好の雰囲気も見られます。
気掛かりとなっていた英・EU貿易交渉は、ジョンソン英首相の抵抗が強いものの、協議は継続との期待感もあり、小康状態を保っています。
そんな中で、リスク選好のドル売りがユーロドルをサポートしています。
ECBの動向に注目
市場にはECBの利下げ期待が根強くあり、それに対する見方も様々なようです。
一部からは、ECBは今後も利下げの可能性を強調し、市場へのプレッシャーを継続してくる事や、それに対してユーロは素直に反応し、上値が重くなることから、ユーロドルが1.20ドルに上昇する可能性は低いとの指摘が出ています。
一方、ECBがマイナスの中銀預金金利を深堀しても、それによって、利下げにより、逆に緩和効果を反転させる水準が不透明になり、ECBは最後の0.1%を使い果たしたと市場が認識してしまった場合、逆にユーロを急上昇させてしまう危険性があるとの見方もあります。
現時点でECBの追加利下げの可能性は低いとは思われていますが、市場への口先介入としては、今後もECB理事からの言及は続くものと思われます。