原油先物価格の持ち直しを背景に、対資源国通貨中心にドル売りが進むとユーロに対してもドル売りが先行しています。
6月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)が予想を上回ったことも相場の支援材料となり、前週末の高値1.1254ドルを上抜けて一時1.1270ドルと日通し高値を付けました。
デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁は「下半期に景気の回復を期待」「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の適切な規模、期間や構成を継続的に評価」などと述べたと伝わっています。
他にも、ドイツ憲法裁判所の判事の変更が予定されていて、同裁判所は5月初旬にECBの債券購入プログラムに複数の懸念事項があるため、3ヵ月以内に政策が適法である根拠を示す必要があるとの判断を下していました。
同裁判所の関係者によると、フォスクーレ長官の交代を含む判事の変更はECBとの対立が緩和される可能性があると述べていて、同裁判所の判事に指名されているアバルラーベンシュタイン氏は、ECBの債券購入を巡る問題に解決策があることを楽観視していると発言しています。
市場からは、今回の判事変更はユーロにとってはポジティブな材料との指摘も聞かれます。