6日の外為市場では4月雇用統計で悲惨な結果を織り込むドル売りと、来週予定されている四半期定例入札を控えた米債利回りの上昇に伴うドル買いが交錯する流れとなりそうです。
米財務省は来週、420億ドル規模の3年債、320億ドル規模の10年債、220億ドル規模の30年債入札を行う計画を発表しました。
入札総額960億ドルと市場予想を上回り、過去最大規模に達し、米国政府の債務はウイルス危機対策の巨大な支援策で大幅に拡大。資金調達が必要となります。
米10年債利回りは低調な雇用関連指標にもかかわらず0.64%から0.72%まで上昇。4月14日来の高水準となっています。
一方で、米国の民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の4月分は-2023.6万人と予想-2055万人を上回ったものの過去最大の減少となりました。
同指数は米労働省が発表する雇用統計と相関性が高いため結果に注目が集まります。
今週8日に発表される4月雇用統計では失業率が16%と過去最高水準に上昇、非農業部門雇用者数も2125万人の減少とやはり過去最大の減少が予想されています。
世界各地で経済活動が再開するなか、米連邦準備制度理事会(FRB)は先行きに慎重な見通しを維持しておりゼロ金利政策が当面維持される見込み。
パウエルFRB議長は経済の正常化には少なくとも来年以降との見方で、たとえ経済が回復したとしても危機前の水準に戻る可能性は少なく、経済の修復には時間がかかると見ています。
クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長も景気を支えるため追加の財政・金融刺激策が必要となる可能性が強いと指摘しました。
米中関係も泥沼化しそうでコロナショックが起こる前に問題となっていた米中貿易問題も解決しそうにない問題となってきました。
今後のアメリカの中間選挙でトランプ大統領が再選の場合さらに問題はややこしくなりそうです。
民主党のバイデン候補は中国との強い繋がりがあるみたいで、こちらも反中感情が高まる中、当選はなかなか難しいかもしれません。