強いドル買いの流れは変わらず

25日の外国為替市場でドル円は強含み

ドル円相場は24時時点では111.58円と22時時点(111.34円)と比べて24銭程度のドル高水準でした。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大への不安を背景とした「資産の現金化」によるドル買いは根強く、一時111.68円と日通し高値を付けています。

米トランプ政権と上院が2兆ドル規模の経済救済策で合意したことを受けてリスク選好の動きにより、一時は730ドル超上昇したダウ平均は失速しマイナス圏に沈んだものの、再び510ドル超上昇するなど依然としてボラタイルな相場が続いています。

日経平均は連日の1000円高

連日の大幅高を記録している日経平均ですが、市場に高揚感は少なく、日本株が上昇する大きな理由は日銀の上場投資信託(ETF)買いです。
19日と23日に2営業日連続で2000億円規模でETFに買いが入り、買いを入れるタイミングもこれまでのルールとは異なるのではないかと指摘されています。2月以降の株価の急激な下落に乗じて株価指数先物取引などで売ってきたヘッジファンドなどの空売り勢にとって「いつ買ってくるのかわからない2000億円砲」(国内証券)の不安感が買い戻しを誘っている状況です。

市場関係者は、「経験則ではこうした買い戻しは2日半続くケースが多い」と指摘しています。
24日を起点とすれば、上昇は明日26日の午前中に一服するとの経験則とはなります。
買い戻しで空売りポジションの解消が一巡すれば、その後は一転して膠着する市場になる可能性も考えられます。

新型コロナウイルスの感染者は世界中で広がり続けていて、先進国を中心に外出禁止などの施策が相次ぐなか、景気の後退は避けられない見通しです。
米国では新型コロナ対策に2兆ドル(約220兆円)規模の景気刺激策が議論されており、前日の米国株の大幅高につながりました。
エコノミストは「感染拡大が抑えられている日本では思い切った景気刺激策に踏み込みにくいのでは」とみています。
「今は金融政策で株価の下値を抑えられているが、景気刺激策が期待外れなら再び空売り勢が優勢になるだろう」と指摘しており、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比880円安の1万8360円まで売り込まれる場面があった。

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