円売りというよりドル買い

投資家心理は好転

19日のニューヨーク外為市場では中国での新型肺炎感染拡大ペースが鈍化したとの報道や中国の利下げの可能性に期待しリスク回避の動きが一段落しました。
また、米国の生産者物価指数の大幅な上昇、米国住宅着工件数や許可件数が予想を上回ったため、米国経済への成長減速懸念が後退。米債利回りの上昇でドルが続伸。本日は、FRBが公表するFOMC議事要旨(1/28-29開催分)に注目が集まります。

中華人民共和国国家衛生健康委員会は19日、新型肺炎の新たな感染が1749件と発表。1月後半以降で最低にとどまったとため、ピークが過ぎたとの期待が広がりました。
中国が厳しい隔離を徐々に解消し、景気支援に焦点を移行するとの見方が強まりつつあります。

中国人民銀行(中央銀行)は19日に公表した第4・四半期の金融政策実施報告書で、新型コロナウイルスの感染拡大で中国経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は変化していないため、感染拡大による経済への影響は限定されるとの認識を示したのも投資家の心理的な改善に繋がってます。

他にも人民銀は、新型ウイルスの封じ込めに関与している企業に対する低金利融資提供などの対応策が一助になる可能性があるとの指摘もあります。

また、人民元相場を安定的に維持し、金融安定を確実にするために穏健な金融政策を維持する方針を表明。複数の金融政策手段を包括的に利用していく方針も示しました。

FRBは2019年に3回の保険的な利下げを実施後、本年始めての1月のFOMCで政策金利の据え置きを決定しています。
声明では消費の判断を若干引き下げ。政策は適切とし、「新型肺炎を含め、不透明性は残る」とした上で、世界の展開を引き続き監視していく方針を示しました。

FOMC高官は2020年通じて、政策金利の据え置きを予想しています。一方で、市場は年内の追加利下げを織り込んだ感じです。
議事録では、バランスシートの方針に注目集まりそうで、パウエルFRB議長をはじめ、FRB高官はFOMCが短期市場のひっ迫を緩和するために実施している短期証券の購入プログラムを「量的緩和(QE)ではない」としています。
しかし、市場の一部はQEとの判断で、米国株式市場などリスク資産の上昇に繋がっています。

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