ドルは過熱感からの調整へ

3日の為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は買い戻しが続いています。
東京時間に実需買いから一旦106.40円付近まで上昇したものの、その後は戻り売りに押され、105.60円近辺まで押し戻されました。
しかし、NY時間に入って再び買い戻しが強まり、東京時間の高値付近まで上昇する場面も見られました。

感染第2波が依然として収束を見せず、夏休みシーズン入りということもあり、週末の米雇用統計を前にポジション調整が一斉に入っている可能性もありそうです。

先月はドルインデックスが4%下落するなどドル安に過熱感も見られていたことから、あくまで短期的な調整と見ている向きが多いみたいです。

米追加支援策も先週失効した失業給付の上乗せ措置で共和党と民主党の対立が続いており成立はなお難航しています。
共和党は国民の労働意欲が落ちるとして週200ドルの上乗せへの縮小を主張していますが、民主党は従来通りの週600ドルを求めています。
一方、1200ドルの再給付については一致しているようです。

ユーロドルは戻り売りが続き、一時1.16ドル台に下落する場面もみられました。
ただ、下値での押し目買いも入り、1.17ドル台半ばまで戻す展開がみられています。
ユーロ強気派にとっては下がったところは絶好の買い場として、買いを推奨する向きもいるようです。
本日の21日線が1.15ドル台前半にあり、調整という点だけから言えば、まだまだ下値余地はありそうです。

このところのユーロ高が欧州株のパフォーマンスに影響しているとの指摘も聞かれていて、5月中旬以降、ユーロも欧州株も上昇していました。
ユーロ高が欧州の資産価格に悪影響を及ぼし始めている可能性も指摘しており、ユーロドルで1.20ドルを超えるようであれば、ECBも看過しないとの見方も出ています。