大きな政治イベントを通過

先週は米中間選挙という大きなイベントを通過したことで、今後米ドルは経済ファンダメンタルズをより強く反映するかもしれません。
次の通過点は、13日にレームズダックセッションが召集されます。
ここでの課題は、12月7日に一部が期限切れとなる暫定予算への対応です。
議会審議が難航するようなら政府機関の一部閉鎖も意識されるかもしれません。
また、セッションズ司法長官が更迭されたことで、モラー特別検察官によるロシア疑惑の捜査に横槍が入るようなら、トランプ政権と民主党との対立が浮き彫りになるかもしれません。

イタリアの予算案が、ユーロの動きを左右

欧州委員会が、イタリアの2019年度予算がEU財政ルールに抵触するとして、修正案の提出を求めている問題で、13日の期限まであと少しとなりました。
これに対しては、イタリアの連立政権は欧州委員会の予測が正しくないとして、修正に応じない構えです。
イタリアが修正に応じなければ、欧州委員会は21日にもイタリアへの制裁を財務相理事会に勧告する見込みで、制裁として、最大でGDP比0.2%の罰金が科される可能性があるみたいで、今後の動向には注意が必要です。

ブレグジットは本当に合意が近いのか

先週は、英国とEUとの離脱交渉が合意に近いとの観測から、ポンドが上昇する局面が何度かありました。
ただ、重要な問題は依然として解決しておらず、アイルランドの国境問題はいまだにどうするのか決まっていません。
英国とEUが新たな通商競技で合意するまで、英国全土が関税同盟に残留することで、ほぼ合意しています。
しかし、その暫定措置に対して、英保守党内の強硬派は期限を設けるか、あるいは一方的に解除する権限を求めています。
一方で、EUは安全装置である以上は無期限であるべきと主張しています。
さらには、メイ首相の離脱方針に各方向から批判の声が上がっており、ジョー・ジョンソン氏は9日に、国民投票の再実施を求めて辞任しました。
ブレグジット問題は、ソフトブレグジットの見通しが固まるまでは、まだ紆余曲折がありそうです。

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