ポンド上昇は一服

週明けの為替相場では、前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や英総選挙など重要イベントは無難に通過し、安心感によりリスク選好的な円売りが強まりました。
また、米中貿易協議は第1段階の詳細部分で合意に達し、両国の摩擦解消に向けた動きを好感したリスクオンの流れもあります。
13日は主要通貨が対円で大きく上昇した後、利益確定売りが強まりました。
週明け16日は午前中に発表された中国の小売売上高など堅調な経済指標を受け、景気減速懸念の収束で円買いは後退し、欧州通貨は買い戻しが入り、オセアニア通貨は下げづらい値動きで、ドル・円はやや小幅に値を上げています

先週末の選挙の結果を受け、ポンドは一気に上昇しましたが、週明けの月曜日、利益確定からの売りで値を下げています

米中貿易交渉、関税見送りへ

15日に予定していた1600億ドル相当の中国製品に対する関税発動を見送ると同時に1200億ドル相当の製品に対する関税を従来の15%から7.5%に引き下げられる予定です
ただし、米国側の対中追加関税の取り決め以外は、具体的な内容はまだ何ら明らかにされておらず、中国国務院が現地の12月13日深夜に行った記者会見で王受文・中国商務次官は、両国間での合意文書の法的な確認などにもう少し時間がかかるとして、それらが完了した後に署名のための場所と時期を決めるとしています。

今後の交渉の見通しについて、トランプ大統領のツイッターで「われわれは、2020年の(大統領)選挙後まで待たずに、第2弾の交渉をすぐに開始する」と発言しました。
第2段階には、今回含まれなかった、中国政府による国有企業などへの補助金の問題などが扱われるとみられてますが、米国の識者によっては、補助金政策は中国の国家資本主義の根幹をなす部分であることや、米国が2020年に大統領選挙を控えていることから、第2段階の合意などはないかもしれない、と考えている市場関係者も多く先行きに関してはまだまだ課題が山積みで、今後の展開に注目が集まりそうです。

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