ポンドは選挙前まで全戻し

保守党大勝利で、1月31日の離脱に向けてお祭りムードだったポンドですが、ジョンソン英首相は17日、欧州連合(EU)に対し、来年末までの包括的な貿易協定締結を迫るため、移行期間の延長を阻止する法案の成立を目指すと表明しました。

ボリス・ジョンソン首相がEUとまとめた離脱協定には、通商協定などの交渉のための移行期間が設定されていて、期限は2020年12月ですが、最大2年まで延長が可能な法案でした

しかし、今週にも採決が行われる予定の法案の修正案では、いかなる延長も認めない方針の内容となり、ジョンソン首相は17日に始まった議会で、この条項を追加することで何年にもわたる「膠着(こうちゃく)状態、躊躇(ちゅうちょ)、遅れ」を終わらせると述べました。

イギリスがEUを離脱してからの問題点

離脱後、同国とEUはすぐに将来の経済関係についての交渉に入ります。これには漁業権や消費者水準、環境水準、金融サービスなど、一筋縄ではいかない領域が含まれています。

通商協定の締結には通常、数年がかかるため、EU高官からは移行期間内に協定を締結できるか疑問の声が上がっていて、合意に至らなかった場合、両者は世界貿易機関(WTO)の定めるルールにのっとって貿易を行うことになり、輸出入に関税が発生する可能性があります。
英シンクタンクの関係者は、ジョンソン首相はEUと譲歩する際に保守党を制御しやすくなると指摘しました。
また、「合意のない離脱の可能性もまだある」と述べた上で、「問題はジョンソン首相が合意なしブレグジットを欲しているかということだが、最近の動向ではそうではないようだ」と話してます。

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