イギリスの党首選とECBの利下げ観測

米中通商協議への期待でドルは底堅い動きが続いています。
来週のFOMCでは利下げ幅が50bpではなく25bpにとどまるとの思惑も下支えとなり、米10年債利回りも上昇し、ドルは買いが先行する流れとなりました。

25日に開催されるECBでは、市場予想としては政策金利を据え置き、量的緩和を再開する方針を示唆すると予想されています。
しかし、ドイツ連銀が公表した月次報告では4〜6月期ドイツ経済がマイナスに落ち込む可能性があるとの見方を示しました。
貿易の緊張の長期化やブレグジットへの不透明感に域内最大の鉱工業への影響を警告し、一部では今回会合でのサプライズ利下げの思惑も浮上し、ユーロ売りの要因となっています。

イギリスの党首選ではボリスジョンソン氏が選出

本日行われたイギリスの党首選では、ボリスジョンソン氏が党首、次期首相に選出されました。
事前予想通り、勝利したことを受け、機関投資家の買い戻しによるポンド上昇の動きとなりました。
上昇したポンドですが、10月31日に合意なき離脱への準備をする必要があるとの方針を示しており、ポンドの上昇も一時的なものとなり、再びポンド売りへと転じています。

IMFは世界経済の見通しを下方修正

好調な株価や楽観視されている米中問題を横に、23日に公表された世界経済見通しによると、今年の世界成長率は3.2%、来年が3.5%の見込みで、いずれも4月時点の観測から0.1ポイント下方修正されました。
IMFは、世界経済に対する主要なリスク要因は、米中のさらなる関税賦課、米国による自動車関税、または英国の合意なきEU離脱など展開の悪化が信頼感を損ない投資を弱め、世界のサプライズチェーンを混乱させ、世界の成長を基本ラインから大幅に減速させることだと分析しています。
19年度の経済成長が、予想通り3.2%程度の成長となると、金融危機以来の低成長となりそうです。

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