ちょっと気になる恐怖指数

株高なのに恐怖指数上昇

恐怖指数とは、シカゴ・オプション取引所がS&P500を対象とするオプション取引のボラティリティをもとに算出、公表している指数でVIXと呼ばれているものです。
これは将来の投資家心理を示す数値として利用されていて、一般的にVIXの数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感をもっているとされます。
市場が動向を伺っている背景には、本来なら通常株高になると低下するボラティリティが逆に上昇していただけでなく、VIX先物が、足元のリスクオン相場をリスクオフに転換させることもあるのです。

市場の一部で警戒されているのは昨年2月VIX値が一時50ポイントまで急上昇し、それに連動して株価が急落したVIXショックの再来です。
ただ、一斉にリスクポジションが巻き戻された当時とは異なるとの指摘もあり、数値は上昇しても16〜20に上昇する程度だと分析するファンドもあります。

今の株高が支えているのは期待感

現在のリスクオン相場の要因は、米中通商協議の進展期待や、企業業績の底打ち期待など、先行きが改善するとの予想が株高を支えています。
リスクオンに傾いているマーケットでは、経済指標や企業業績を良く解釈しがちです。
米株は過去最高値を更新していますが、上海総合指数は依然として3000ポイントを回復していません。
大統領選挙を控えた米国側は、通商合意に前のめりですが、もしかしたら中国側は大統領選挙の先行きを見極めてから動くかもしれません。
ムード相場からの警戒感と楽観的な先行き予想からのリスクオン相場、最終的にはどちらの流れになるのか、警戒が必要です。

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