今後の政治イベントに注目

年末年始の相場急変から落ち着きを取り戻した為替相場ですが、米国の政府閉鎖問題や、イギリスのブレグジット問題、米中通商交渉の行方など、政治的変動要因はまだまだ続くため、慎重な取引が必要です。

パウエル議長はハト派へ

最近のパウエル議長の発言はハト派な意見が多く、市場では2019年にFRBが利上げを据え置く可能性を68%織り込んでいると考えられています。そして利上げ確率は18%、利下げ確率が14%と、ここに来て利下げの可能性も意識され始めてきました。
もしFRBが利上げをやめて利下げの可能性を検討し始めるとすれば、ここまで米ドルが上昇してきた要因が利上げの観測だったために米ドルにたいしてマイナスの材料となりそうです。
ただ、利下げの可能性に関して、今後の状況次第で逆に、インフレ圧力の高まりが観測されるようであれば、利上げの再開となる可能性もあります。

長期間に渡る政府閉鎖

メキシコの壁の予算を巡って、トランプ大統領と民主党との対立しています。
落とし所を探ってはいるのですが、トランプ大統領は支持基盤の公約を重視する姿勢を崩さず話し合いは平行線をたどっていて、政府閉鎖の解決する見込みが立っていません
今のところ経済活動への直接的な影響は軽微だと見られてますが、長期化すれば企業や消費者のマインドが悪化する恐れがあります。
他にも、一部の経済指標発表が延期されており、FRBの政策判断を厳しくする可能性もあります。
3月2日にはデッドシーリング(政府債務上限)が復活します。
議会との対立が続き、デッドシーリングの引き上げが遅れれば、米国債の利払いができないデフォルトが市場で意識されてしまうかもしれません。
そうなってしまうと、シャットダウン以上の影響が出る可能性があり警戒が必要です。

イギリスは合意なき離脱か、合意ありの離脱か

英議会は15日にブレグジット協定案を採決する予定です。
この場合、可決、修正のうえ可決、否決、と3つのシナリオが考えられます。
明確に結果が出るのは、可決した場合で、英国は合意した決定をもってEUを離脱することになり、ポンド買いの材料となりそうです。
しかし、協定案がそのまま可決される可能性はかなり低いみたいでもあります
市場では3月29日の離脱が延期されるとの見方も出ており、ポンドに関しては、引き続き流動的通貨となりそうです。

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